ご相談内容
こんにちは。
私は高校2年生、捕手をしています。
私の症状が表れたのは中学三年生辺りからで、具体的な距離は分かりませんが遠投はできるのですが、ベース間辺りから投げれなくなります。
さらに、キャッチャーの防具をつけたら投げれなくなるような症状もあります。
更に、外野にコンバートされても送球がうまくいきませんでした。
肩力には自身がありました。
しかし、小学校から捕手をしているのですが、ピッチャーに返すのが雑だったかなということも今思えばあります。
どうすればよいか困っており投げれた頃の自分に戻りたいです。
長く申し訳ありません。
お答え
こんにちは。
Sさんご相談いただきありがとうございます。
中学3年生の頃から現在に至るまで投げることに悩まれているとのことで、長い間辛い思いをされてきたことでしょう。
投げれた頃の自分に戻りたいという言葉や肩力に自身があるという言葉からも、本当は野球が好きで能力が高いのにも関わらず、本来のプレーが発揮できず悔しいという思いが伝わってまいります。
得意であるのに思い通りに投げられないということであれば辛くもどかしいですし、
「どうすればいいのか」と不安や焦りを感じてしまいますよね。
心中お察しいたします。
Sさんの現状について、直接お会いしてお話ししたり、実際のプレーを見たわけではありませんので断言はできませんが、もともと実力があり、できたらその頃に戻りたいということですから、現状の自分に対してネガティブに感じてしまい、「何が起きているのだろう?」「投げられさえすれば…」と現状の自分を受け容れられていないのかもしれませんね。
Sさんにとって現状の自分を受け容れることは認めたくないことかもしれませんし、辛いことかもしれませんが、イップスを乗り越えるためにはまずは「受け容れる」ことが大切です。
「受け容れる」とは良いところも悪いところも含めて隠さずに全てを理解し向き合っていくことです。
現状を受け容れなければ相談することも乗り越えるための努力もできませんよね。
もし現状誰にも相談できていないようでしたら、まずはありのままのご自身の現状を身近な人に相談をしてみてください。
技術的な話をするのは誤った認識をさせてしまいかねないので控えさせていただきますが、1つ言えることとしましては、「目の使い方」を意識することです。
人間の体の構造として、目の使い方と体の動きは密接に関連しています。
例えば、目をずっと正面に向けていると、体も早く正面を向くようになり、抜けたり、引っ掛けたりということに繋がりやすいです。
キャッチャーというポジションの性質上、正面を向いて投げる機会が多いですので、目の使い方を意識して、力を使わずに自然に体が動くことを試してみてはいかがでしょうか。
きっと楽に投げられることが実感できると思います。
多くのご相談を頂く中で、Sさんと同じように遠投など遠い距離は問題なく投げられるのに、近い距離になると投げられなくなるという例は多くありますが、
同じように悩まれる方の多くが人間関係においても近い距離感の人に言いたいことが言えないということが多いです。
Sさんももしかすると、日常の中で近い距離感の人に言いたいことが言えず、我慢をしてしまっていることがあるのではないでしょうか?
また自分では自覚がなかったとしても自分では気づかないうちに我慢をしてしまい、心の中に多くの葛藤を抱えてしまっているのかもしれません。
そのように我慢や不安、恐怖や緊張が積み重なり、溢れ出たものがイップスの症状として表れます。
文面からも心身がいっぱいいっぱいになっているように感じますので、時間をとってリラックスしてゆっくり休む機会を作ると、心身に余裕が生まれ楽になると思います。
当所でも無意識のメンタルトレーニングやキャッチボールでの指導も行っておりますので機会がありましたらお越しになってみてはいかがでしょうか?少しでもお力になれれば幸いです。