私は1年以上イップスで悩んでいます。(senさん)

ご相談内容

私は1年以上イップスで悩んでいます。

イップスになったきっかけは、普段ピッチャーの私が草野球の試合でキャッチャーをしていたとき、トップの位置から投げの動作に入った瞬間指先がヘルメットに「コツッ」と当たったことです。その瞬間に今まで普通に投げれていたものが体の動きがバラバラになって全然投げれなくなってしまいました。初めのころは先輩方も「仕方ないから」と励ましてくれていたのですが、マウンドとホームの距離をワンバウンドやすっぽ抜けをなげつづける私に「しっかり投げろ!」「もういいから転がして返せ」「おまえとキャッチポールしたくない」と言われるまでになってしまいました。

最近ではキャッチボールをするのが怖くなり、キャッチボールをほとんどしないままピッチングに入ってしまうため、肩にしわ寄せがきています。

投げるときに感じるのは「腕の振りがわからない(おかしいことだけはわかる)」「肩が投げる瞬間にガチガチになる」「リリースの瞬間に指先からボールが離れず、かなり強いひっ掛り感を感じてそのままたたきつけてしまう」ということがあります。

以前は楽しみだった草野球の試合も、最近では「雨で中止にならないかな」などと考えてしまってかなりのストレスになってしまっています。

こんな私でも改善の余地はあるのでしょうか?

お答え

senさんはじめまして。

ご相談ありがとうございます。

1年以上もの間、イップスで悩まれているとのこと。お辛いですよね。

ある時から急に投げることができなくなり、戸惑いや不安、そして周囲から厳しい声をかけられる辛さ、悲しさでいっぱいいっぱいになられているように感じられます。

本来、楽しむためにやっているはずの草野球もストレスになってしまっては、前向きに取り組みたいと思えなくなってしまうのも仕方のないことではないかと思います。そのような状況をなんとか乗り越えたいという強い思いが伝わってまいります。

senさんの状況につきまして、キャッチャーをやった際にトップで指先がヘルメットに当たってしまい、そこからおかしくなってしまったとのこと。

実際にプレーを見たわけではありませんので、断言はできませんが、少し技術的なお話をさせていただくと、「頭に当たってしまうほどにトップで手が頭に近付いている」というのが原因の一つとなっている可能性がございます。

これは野球の投球・送球のイップスの選手に多く見られる特徴的な形で、中には、手が血だらけになるほどにぶつかり続けてしまう選手もいらっしゃいます。

このような形になりますと、肩に力が入り力みやすく、肘がスムーズに出てきにくいということが起こりえます。

ですので、senさんがおっしゃる「肩が投げる瞬間にガチガチになる」「かなり強いひっ掛り感を感じてそのままたたきつけてしまう」というご自身の感覚も当てはまるのではないかと思われます。

緊張からくる力みなどから肩に力が入り、無意識にそのような形になってしまったのかもしれません。あるいは、それ以前から元々そのような形でピッチャーをされていて、特に問題はなかったのだと思われますが、キャッチャーをされたことでヘルメットの厚さの分、頭との距離が近づき、ぶつかりやすくなってしまったのではないかと思われます。

そしてそれを過剰に気にするあまり、本来、何も意識しなければできていた「投げる」ということが、意識をすることで違和感を感じやすくなり、思うようにできなくなってしまった今の状態へと繋がっているのかと思われます。

しかし、改善をするために単純に手を頭から離せばいいというわけでもございません。ご自身では気づかぬうち、無意識のうちに頭と実際の動きとの間にズレが生じている状態かと思われます。

おそらく、これまでにsenさんご自身も色々試されながら、分かっていながらもうまくいかなかったのではないでしょうか。

そこにはそのような技術的な部分だけではなく、senさんの心の状態も関わってまいります。

「最近ではキャッチボールをするのが怖くなり」とありますので、現在は強い不安や恐怖心を抱えていらっしゃる状態なのではないでしょうか?

野球がストレスとなってしまい、何も楽しいと感じられない状態なのではないでしょうか?

また現状について、身近な方などへのご相談はされていらっしゃいますか?

乗り越えるためには、心の内に抱えているものを吐き出すことや、一度ゆっくりと心身を休めることも大切です。

そうすることで、心が軽くなり、肩の力も抜け、結果的に力の抜けた本来のスムーズな動作が取り戻せる場合もございます。

もし身近にご相談できる方がいらっしゃらないようでしたら、一度当所へもお越しになられてみてはいかがでしょうか。

当所では、自然な動きを取り戻すためのトレーニングも行っております。

また、心理分析やカウンセリング、無意識のメンタルトレーニングの中で、不安や恐怖心を乗り越えるお手伝い、我慢やストレスを和らげるお手伝いも行っております。

senさんの辛い現状を乗り越えるお力になれれば幸いです。